婚活サポートコンソーシアム

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  • 第3回婚活シンポジウム 婚活のその先へ 開催レポート

スペシャルトーク「社会が子どもを育てる」

冒頭にスペシャルゲストの小池百合子東京都知事に登壇いただきました。

結婚した後の切れ目のない支援を

結婚した後に安心して産み、育てるために、切れ目のない社会的なバックアップが必要
▲「結婚した後に安心して産み、育てるために、切れ目のない社会的なバックアップが必要だ」と述べた。

最初に石坂さん(婚活サポートコンソーシアム事務局長)と出会った頃は、私はまだ衆議院議員で、婚活街コン連盟の会長でした。

国会の会議室を使って「婚活から始めないと少子化対策じゃない。
まず子どもが産まれないと待機児童対策じゃない。婚活から始めないと!原点は婚活にあり!出会いにあり!」ということから活動しておりました。
「税金を飲み食いに使うのか!」という意見もありましたが、待機児童・少子化対策といっても、赤ちゃんが産まれなければ始まらない。という考えで婚活を後押ししています。

大統領選があったフランスでは、パリテ法で男女平等が進んでいます。
例えば、議員も女性と男性半々、職場においても役員は女性が4割でないと駄目、などといった法律があります。
フランスのGDPの少子化対策にかける比率は群を抜いていて、出生率も2を超えています。そこから考えると日本はフランス並みとはいかないです。

フランスと違い、結婚がなければその次に進まないのが日本。日本は婚姻数を増やしていくのが基本です。未婚者は「いずれ結婚するつもり」と希望しているがチャンスがないと言っています。

待機児童問題=東京問題

都の少子化対策として、待機児童減を徹底的に進めることを強調した
▲都の少子化対策として、待機児童減を徹底的に進めることを強調した。

また、待機児童問題=東京問題といっても過言ではない。そこで、待機児童対策を補正予算をつけて徹底的にやっていきたいと思っています。
例えば豊島区は消滅可能都市と呼ばれたことをきっかけに、今では待機児童がゼロになりました。

まず緊急の補正予算、前年度比400億円プラスを目指したい。市区町村から見たら「小池、本気だな」と思う額です。

都庁のイベントは必ず保育スペースを作るということを徹底していて、玩具もNPOから借りて、保育士さんにも来てもらっています。
その効果もあり、これまで外に行けなかったお母さんたちが外に出始めました。
結局のところ安心して産み育てるというシームレスな社会的バックアップがないと、お母さんが大変です。

管理職になりたくないと言う女性もいますが、良いモデルケースが増えていくことが理想です。

住みやすい、子育てしやすい東京

「住みやすい、子育てしやすい東京にしていきたい」と述べた
▲「住みやすい、子育てしやすい東京にしていきたい」と述べた。

私は、ワーク・ライフ・バランスではなく、ライフ・ワーク・バランスにひっくり返しました。 仕事も大事だが、人生というのは楽しくないと。
テレワークなどにも着目して働き方を変えていきたいと思っています。
快適通勤ムーブメント・時差BiZも。日本人の勤勉さが東京を支えきれなくなってきているので、意識を「せーの!」で変えていきたい。

3月に開催された婚活者を応援するイベント「TOKYO縁結日2017」には約3,000人が来場しました。都立施設を結婚披露宴や婚活パーティーなどに使っていただく取り組みも進めます。
例えば、ノーベル平和賞の授賞式は、ノルウェーの首都オスロの市役所で行われています。
東京オリンピックに向けて新施設の建設が進んでいますが、このノーベル賞授賞式のように、既にあるものを有効に活用することを考えたいと思っています。

ヒト・モノ・カネの情報で満ち溢れている東京で、 住みやすい、子育てしやすい環境に整えていきたい。
政治が婚活の後押しをすることに興味を持つのが海外のメディアです。人口をどう確保していくのかという行政の視点と、一人ひとりの幸せ・希望をどう叶えるかいう視点。
トータルで人生をシームレスにバックアップしていく行政を効率良く、また皆さまに見える化しながらやっていきたいと思っています。

政策提言書を提出しました

具体的な少子化対策を記載した政策提言書を提出
▲具体的な少子化対策を記載した政策提言書を提出。

婚活サポートコンソーシアムの石坂茂事務局長は、1家庭で3人目の子供が産まれた際、300万円の祝い金を渡すことなどの政策をまとめた提言書を、婚活サポートコンソーシアム参画企業を代表して小池都知事に提出しました。

3年前に発足し、継続的に活動してきた民間事業者協議会「婚活サポートコンソーシアム」は、婚活事業を軸に各ライフデザイン分野の異業種企業の10数社で構成されています。

「少子高齢化問題は50年後に人口が8,000万人台になってしまうことが問題ではなく、今日本に生きている全ての人にとっての現時点での問題だということに、一人でも多くの人が一日も早く気づいてもらいたい。
政治家の皆さんやメディア関係の方々に、もっと声をあげてもらったり、世の中に伝えてもらいたい。」

そのような思いから政策提言書を作成いたしました。

少子高齢化問題や子育て、パートナーシップの在り方など、生活者目線で全国民が知っておくべきこと、将来の日本としてのみならず、今の自分自身の問題として考えなくてはいけないことだと気づいていただけたら幸いです。