マッチングアプリで結婚した夫婦11人に聞く「アプリ結婚の真実」
コロナ禍で一気に普及したマッチングアプリは、もはや異性と出会う定番の方法となりました。実際にマッチングアプリで結婚した夫婦はどのような人たちで、どのような結婚生活を送っているのでしょうか。
今回は、データだけでは見えてこない「マッチングアプリ結婚のリアル」を取材しました。 5組のマッチングアプリ婚夫婦と、自身もマッチングアプリで結婚した筆者の11人が、マッチングアプリ×結婚をテーマに、様々な疑問にお答えします。
4人に1人がマッチングアプリ結婚する新時代の座談会
「結婚相手との出会いは、4人に1人がアプリ婚」。2023年のいい夫婦の日に株式会社エウレカがリリースした「 11月22日「いい夫婦の日」に関する調査」 によると、1年以内に結婚した夫婦の出会いのきっかけの1位は「日常生活の自然な出会い」で34.6%、次いで「マッチングアプリ」が22.7%でした。
学校や職場での出会いは想像がしやすいですが、マッチングアプリを通して結婚すると、どんな生活、どんな将来が待っているのでしょうか。マッチングアプリは、出会いの選択肢としての歴史はまだ浅く「マッチングアプリ婚が増えている」と聞いても、アプリ活動中の苦悩や結婚後の生活、悩みなどを詳しく聞く機会は少ないかもしれません。
そこで今回は11人の「マッチングアプリ婚」経験者が、自身の経験談を赤裸々に語り合うことに。マッチングアプリでの活動エピソードから、結婚後の実情までをトークします。
♂Aさん(32歳)×♀Bさん(31歳) 交際2年、2023年に結婚
♂Cさん(28歳)×♀Dさん(28歳) 交際1年、2024年に結婚
♂Eさん(37歳)×♀Fさん(30歳) 交際半年、2020年に結婚
♂Gさん(29歳)×♀Hさん(31歳) 交際2年、2022年に結婚
♂Iさん(40歳)×♀Jさん(34歳) 交際1年半、2019年に結婚
♀筆者(31歳) 交際2年、2024年に結婚
マッチングアプリで結婚相手を探そうと思った理由は?
まず「マッチングアプリで結婚相手を探そうと思った理由」を聞いてみると、今回のメンバーからは「あまり深く考えていなかった」という意見も多く出ました。婚活としてマッチングアプリを利用する人もいれば、単純に「将来を考えられる恋人を探したかった」という理由で使う人も多いようです。
一番手軽だったから
Aさんは2019年から4ヶ月ほどマッチングアプリを使用していたそう。婚活を意識したわけではなく、恋人を作るために、マッチングアプリに登録したのだとか。
マッチングアプリはまだ、婚活というより恋活を理由に使用している人もかなり多いように感じます。ただし、婚活で利用しなければ結婚できないというわけではなく、Aさんのように交際してから結婚を意識するパターンもよくあります。
自分に合う人を広く探せるから
Aさんと結婚したBさんは、Aさん以上に結婚を強く意識して、マッチングアプリを使ったようです。
結婚を意識してはいても、Bさんのように恋活アプリに登録したというメンバーは他にもいました。「結婚したいけど、婚活がしたいわけではない」と考える人も、決して少なくはないのでしょう。
結婚相談所や婚活向きのマッチングアプリに登録すれば、交際から結婚までのスピードが早かったり、結婚観のすれ違いが起きづらいというメリットもあります。しかし、Bさんのように「マッチングアプリを使っても、自然な恋愛ののちに結婚したい」という場合は、恋活アプリで「将来を考えられる人を探す」のもいいでしょう。
マッチングアプリで結婚相手を探す時に気をつけたことは?
「マッチングアプリで結婚相手を探す時に気をつけたこと」を聞いてみると、婚活の気持ちでマッチングアプリを使っていた人、そうではない人で意見が大きく分かれました。婚活を意識した人はより多くの条件を設定しており、そうでなかった人は条件が曖昧な傾向がありました。
条件を重視しすぎないこと
Cさんは、婚活を意識せずにマッチングアプリを使っていたため、活動時には「結婚相手に対する条件」をあまり考えていなかったそう。
結婚を強く意識する場合、相手への条件が厳しくなりがちです。将来の生活まで想像してしまうと、年収や外見、趣味など、色々な面で理想を追求してしまうかもしれません。しかしCさんは「気の合う人」に付随しそうな条件のみを設定したことで、価値観が概ね一致したのだそう。結婚後も話し合いながら、生活の価値観をすり合わせることができたといいます。
生活や金銭、趣味などの価値観が合うかどうか
DさんはCさんと比べると、より婚活に近い形で活動していたようです。特に「自分と似ている人」を条件に設定しているのがユニークだと、メンバーたちも盛り上がりました。「自分と似たレベルの人との方が交際は長続きする」と言いますが、Dさんはまさにその言葉を体現していますね。
マッチングアプリで結婚できた理由は何?
「マッチングアプリで結婚できた理由」について聞くと、婚活を目的にマッチングアプリを利用していた人からは明確な答えがあり、そうでなかった人は「出会った人と気があったから」という意見が多く出ました。
ライフステージについて早めに話し合えた
32歳で初めてマッチングアプリを使ったEさん。結婚を意識していたからこそ、結婚後の生活や子育てについてなども、交際前から相手と情報交換をしていたそう。男性からこういった話を振られると、安心できる女性は多いはずです。
早めに友人など紹介し合い、信用できた
「友人を紹介し合うと信用できる」という意見にはメンバーからも共感の声が上がりました。信頼している友人から背中を押されることで、関係に自信を持ちやすくなります。価値観を確認し合った上でお互いの人間関係を共有したことで、EさんとFさんは交際1年未満で結婚に至りました。
マッチングアプリで結婚したことを周りに話した?
「マッチングアプリで結婚したことを周りに話したか」を聞くと、ほとんどのメンバーが「はい」と答えましたが、伝える相手に関しては選んでいるという意見も出ました。
多くの人が「偏見なし」
マッチングアプリに関する情報はテレビなどでも多く取り上げられているため、Gさんの場合は親世代の親戚もマッチングアプリを認知しており、特に問題にはならなかったようです。他のメンバーも多くがこの意見に賛同していました。
親世代には少し不安が残る可能性も
Hさん以外も、地方出身のメンバーは親世代だけでなく地元の友人にも伝え方を考えたいという意見に賛同していました。両親に嘘をついて報告した人はいませんでしたが、伝え方を悩む人は他にもいそうですね。定期的に会う友人以外にはあえて報告しないという人も。
マッチングアプリで結婚したからこそ感じるデメリットは?
「マッチングアプリで結婚したからこそ感じるデメリット」を聞いてみると、メンバーからはなかなか意見が出ませんでした。筆者もマッチングアプリ婚ですが、今のところアプリ婚ならではのデメリットは感じていません。結婚後のデメリットは「結婚に至るまでに確認しておくべきこと」をこなすことで解消できる場合が多いようです。
関係構築に時間と手間がかかる
マッチングアプリならではのデメリットとは言い難いですが、初対面の人と交際している自覚を持つことが大切です。友人から発展した恋愛であれば、相手の価値観を良く理解できているかもしれませんが、どれだけ話し合っても、交際から数ヶ月で相手のことを「全部知った」とは思わない方が良いのかもしれません。
Iさんのように「結婚前に同棲した」というメンバーも多かったです。一度生活を共にしてみた方が、お互いをきちんと理解できるまでが早そうですし、いざ価値観が合わなかった場合も再出発しやすいでしょう。
地方出身の人とは将来計画を綿密に
マッチングアプリでは、自分とは育ってきた環境が異なる人と出会うことになります。例えば出身が全く異なる場合、相手が「将来は地元に帰りたい」と思っていることも。自己申告してくれる人もいますが、全員がそうとは限りません。
Jさんは交際後に確認したそうですが、婚活を意識していたメンバーからは「地方出身の人とは交際前に将来の希望を確認した」という意見もありました。働き方や出身地が異なる人と交際する場合は、早めに将来計画を確認しておいた方が安心ですね。
マッチングアプリ婚も、普通の結婚と変わらない
実際にメンバーとマッチングアプリ×結婚をテーマに話してみると、マッチングアプリで結婚したからといって、自然な出会いで結婚した人と大きく違った出来事に遭うとは限らないことが証明されました。
それよりも、マッチングアプリでの活動中にきちんとお相手と価値観を交換したり、自身がお相手に求める条件を精査したりすることの方が、幸せな結婚生活を送るためには大切だと感じました。これはマッチングアプリ婚に限らず、自然に出会うにしろ、友人に紹介されるにしろ、重要なことではないでしょうか。
マッチングアプリというツールを特別視しすぎず、自身にとっての幸せのカタチを追及していけば、どんな出会い方でも幸せを掴むことができます。マッチングアプリでは色々な人と出会える分、自分の立ち位置や自分らしい価値観も見つけやすいでしょう。
メンバー全員が交際を開始してから2年以内に結婚しています。特性を上手く活かすことで、結婚までのスピードも早まるでしょう。座談会での意見を参考にしつつ、自身やお相手の結婚観を深めていきましょう。
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